
アル・ディ・メオラ、ジョン・マクラフリン、パコ・デ・ルシアの「スーパー・ギター・トリオ」のライブ盤で1981年発表。原題は"Friday Night in San Francisco"。
各界の超絶技巧ギタリスト3人の共演ということで、当時はずいぶん話題になりました。もちろん、ディ・メオラとマクラフリンはジャズ・フュージョン界から、パコはフラメンコ界の第一人者です。僕の記憶では、ディ・メオラとマクラフリンは共にオベーションのアコースティックギター(スチール弦)でピック弾き、パコはもちろんフラメンコギター(ガット弦)で指弾きです。アコースティックギターの限界ともいえる壮絶な速弾きとユニゾンが聴ける一方で、実に美しく感動的な演奏が聴けます。「歌う速弾き」はもう反則ですよね。
1の「地中海の舞踏/広い河」はディメオラとパコのデュオ。イントロの美しいアルペジオは超有名(意外と簡単に弾けますよ、これ)。すぐに必殺ユニゾンとソロ合戦になります。パコはやはりフラメンコ出身のせいか使うスケールは限られていて、ところどころスケールアウトしているようにも聴こえるのですが、そんなことは関係ないとばかりに情熱的なフレーズを連発しています。ディ・メオラも得意のスパニッシュフレーバーあふれる演奏です。この曲ではパコのパワーがディ・メオラを上回っているように思えます。これはもう涙なくして聴けない大感動作です。
2の「黒い森」はディ・メオラとマクラフリンのデュオ。ジョン・マクラフリンという人はわりと手癖で弾くところがあってあまり好きではないのですが、この曲も例外ではありません。ディ・メオラのギターがよく歌うだけに(まあスパニッシュな感じが日本人受けするだけですが)ちょっと残念です。途中で「ピンク・パンサー」のテーマが登場するなどお遊びも結構ですが少々やりすぎですな。LPではここまでがA面。
3の「フレボ」は再びディメオラとパコのデュオ。いきなり壮絶ユニゾンで始まりド肝を抜かれますが、すぐに美しい旋律に移ります。情熱的なフレーズ連発でたまりません。これはいい。
4の「幻想組曲」でやっと3人登場。ダンサブルなイントロの後に最初のテーマ部分がはじまりややスパニッシュな感じ。3分後半から始まる次のテーマはメキシカン(?)な明るい感じ。この曲でもマクラフリンのギターだけ歌っていないような。
5の「ガーディアン・エンジェル」も3人登場。イントロのアルペジオが実に美しい。アンサンブルも情熱的で美しい。
僕の中ではこのアルバムでのパフォーマンスは、パコ>ディ・メオラ>>マクラフリンの順です。アコースティックギターの場合はトリオよりもデュオの方が向いているのかもしれません。
この3人は1995年に「ザ・ギター・トリオ」という同様のアルバムを発表していますが、こちらは未体験です。
FRIDAY NIGHT IN SAN FRANCISCO / JOHN McLAUGHLIN, AL DI MEOLA, PACO DE LUCIA:
1. MEDITERRANEAN SUNDANCE/ RIO ANCHO
2. SHORT TALES OF THE BLACK FOREST
3. FREVO RASGADO
4. FANTASIA SUITE
5. GUARDIAN ANGEL